日本アーツビジネス学会は昨年秋に発足した、まだ新しい学会です。
この学会の活動は、配布しました資料にもありますように、アーツに関わる方々がジャンルや役割を超えて、アーツビジネスの諸活動(経営・教育・文化政策)を研究・調査し、それをまた実践の場で生かし、日本のアートシーンの振興に資することであります。
今回教育の現場で活躍される方々の発表を頂き、また、芦屋大学バレエ教師課程ディプロマコースとのコラボレーション開催により、これからのアート教育という側面から新しい発見があるのではないかと思う次第です。
日時:2016年2月26日 12:50~14:05
会場:ホテルクラウンパレス神戸 Studio A
~~~~~~ Time Schedule ~~~~~~
12:30 受付開始
(Studio A前のロビーでお待ちいただく間、お椅子をご用意しております。)
12:55 会場へのご案内
12:57 日本アーツビジネス学会会長のご紹介と挨拶
13:00 – 13:15 口頭発表 尾本邦子
13:15 – 13:20 質疑応答
13:20 – 13:35 口頭発表 上本綾子・吉村節子
13:35 – 13:40 質疑応答
13:40 – 13:45 理事長からの閉会の挨拶
~~~~~~ 口頭発表概要と発表者のプロフィール ~~~~~~
総合芸術であるミュージカルの舞台芸術の意義をはじめとした歴史や現在のエンターテインメントビジネスについてニューヨーク ブロードウェイ劇場の例を取り上げます。
武庫川女子大学(ミュージカル実践)の授業に関して実践曲「アニーよ銃をとれ」より「ショーより素敵な商売はない」と、「コーラスライン」より「ファーストシーン」の2曲の紹介を歌唱の面からのアプローチとして呼吸、発声、発音、唱法などの技術的考察と教育的視点からはグループレッスンの中のコミュニケーションプロセスとしてチームワークの重要性や本番に向けての目標設定などを述べます。リハーサルから本番プロセスを述べた後、実践授業風景のビデオを紹介し、教育成果としてこの授業に対し学生が何を感じたかで締めくくります。
プロフィール:
尾本邦子(おもとくにこ)米国ボストン音楽院修士課程修了。在学中「オペラ」「ミュージカルシアター」を専攻。クラシック唱法(ベルカント)とミュージカル唱法(ベルティング)の専門家。
近年、小学校・中学校・高等学校の保健体育の授業での「現代的なリズムのダンス」実施に伴い、一部の愛好家のものであったダンスが、より多くの人々の経験でき得るものとなった。しかしながらその一方で、教育現場におけるダンス指導者不足が問題となっている。その理由の一つは、大学等の専門教育機関において、ダンスの専門教育を受けたことのない保健体育の先生方が、ダンス指導を担当せざるを得ない現状にあると考える。
そこで、教育現場における、音楽や美術等の芸術系教師と同様、ダンス指導者においても、ダンスの多様な技術や身体づくり及び、表現の基礎を適切に学んだ人材と、その人材育成が必要であると考える。
本発表では、発表者自身の学校でのダンス指導経験、及び、実際に学校でのダンス教育に携わる先生方への指導を通して構築してきた、これからの教育現場における、ダンス指導者に必要と考えられる教育についての考察を試みたい。
プロフィール:
上本綾子(うえもとあやこ)大阪ダンス&アクターズ専門学校・大阪スクールオブミュージック専門学校高等専修学校で講師を務める一方で、メジャーシーンではサザンオールスターズ・TRF・ウルフルズその他アーティストのバックダンサー等で活動している。
吉村節子(よしむらせつこ)大阪ダンス&アクターズ専門学校 学校長 舞踊演出・振付家 認定ダンスセラピスト。 プロのダンサーを育てる一方で、ポール・マッカートニー、松任谷由実、ウルフルズなどメジャーアーティストのステージング通訳や、ダンスシーンの振付指導を担当。大阪大学文学部人文学科音楽・演劇学研究生修了。